ダイレクトメール(DM)は、本人あてに直接情報を伝えることができる販促ツール。コロナ禍で対面の営業活動が難しくなった状況の中で、顧客との最初の接点として「DMの効果が高まった」と感じている企業も多くなっています。DM販促の基本的な考え方とともに、効果的にアプローチするためのコツを紹介します。
デジタル化が進む中で、紙DMの効果が見直されている理由
ダイレクトメール(DM)は昔から使われている販促手法で、広告宣伝に効果を発揮してきました。長い歴史がある手法なので企画を立てやすく、事例も豊富にあります。
しかしながら、DMは制作するにも発送するにも手間やコストがかかるうえ、今はWebマーケティングが主流となってきているので、「紙のDMは時代遅れ」という考え方もあるようです。
実はマーケティング手法が多様化・複雑化している現代だからこそ、DMは効果が期待できる販促ツールです。
その理由として次のようなことが挙げられます。
- 企業(法人)へも個人へも送ることができる
- 年齢層など、受け取る側の属性に制限されることなく幅広く活用できる
- デジタルに慣れている人ほど、紙媒体に新鮮さや丁寧さを感じる
- 他の販促手法(オンライン・リアル)と組み合わせて、効果的に情報を伝えることができる
工夫次第でDMはまだまだ販促に役立つアイテムです。直接手元に届き、デジタルに比べて認識してもらいやすいというのも紙媒体ならではの特徴です。
開封率54.3%!紙のDMはピンポイントでメッセージを届けることができる
紙のDMのメリットの一つが、高い開封率(閲覧率)です。
「DMメディア実態調査2020」(一般社団法人日本ダイレクトメール協会)によると、DM全体の開封率(閲覧率)は54.3%となっていて、前年と比較して減少傾向にあるものの、依然として高い水準を保っています。本人あてのDMに限ってみれば、開封率はさらに高く(63.1%)なります。
実際のDM販促では、開封率を測定することはほぼ不可能です。それでも、半数以上の人が一旦は開封(閲覧)しているという調査結果は無視できません。DMは相手へ直接アプローチする販促手法の中で「見てもらえる可能性が高い」ということができます。
一対一のコミュニケーションを意識して、お客様に喜ばれるDMを作る
世の中には「嫌われるDM」があります。DMへの不満として「内容に興味がない」「何度も届く」等があり、不特定多数の相手に対して代わり映えのしない内容のDMを送り続けるのは逆効果です。
よく知らないところから突然DMが届くと迷惑に感じる方も多いので、送付先によっては「なぜこのDMが送られてきたか」が伝わるようにしておく心遣いも必要です。
既存の顧客リストがあれば、購入履歴などのデータを活用しておすすめの商品やサービスをお知らせしたり、誕生日にお祝いメッセージを送ったりして、一対一の「手紙」としてのメリットを十分に活かすことができます。「自分に向けられたメッセージ」で「ちょうど知りたかった情報」と思ってもらえれば、好感度もアップします。
宛名リストがない場合でも、地区を限定して配達(ポスティング)するサービスを利用することができます。DMとして届けることで、単なるポスティングチラシよりも捨てられにくくなります。
DMをきっかけに相手の行動を引き出すにはタイミングも大事
DMは送付先候補の中から条件を絞り込んで、お客様の興味・関心に合わせた内容のものを、適切なタイミングで届けるようにしましょう。
送付するタイミングとしては、企業側で設定した時期に送る場合と、お客様の状況に合わせて送る場合があります。どちらの場合にしても、受け取った人が行動を起こしやすい時期がいつなのかを考えることがポイントです。
新規顧客獲得にもDMが有効
イベントの集客や売上アップを目的に、販促スケジュールを立ててDMを送付します。すでに取引や購入実績があるお客様だけでなく、見込み客をリスト化して送付することもあります。
BtoBでは事前にDMを送っていいか許可を取ったり、DMが届いた頃にフォローの連絡を入れたりなど、電話営業とセットで行うことも一般的です。
- 特別セールやキャンペーンの案内
- イベント(展示会・セミナー)告知
- 開店のお知らせ
- 新商品案内
- カタログ送付
お客様へのリマインド効果
継続的なサービスを提供している企業では、更新や買い替えが定期的にあります。契約期間が満了となる少し前や、消耗品がなくなりそうな時期にDMを送ることで、お客様に思い出してもらうことができ、離脱を防ぐ効果があります。
- 定期メンテナンス(自動車・機器)
- 健診や検診(クリニック・動物病院)
- サービスの契約更新
- 消耗品等の買い替え
- ポイント有効期限
長期的な取り組みで信頼関係を築く
お礼状や季節の挨拶状では、お客様との関係を大切にする姿勢を伝えます。売り込みすぎず、継続してお客様との接点を作ることで、親近感や信頼感を持ってもらえるようにします。
- 記念日
- 誕生日
- 年賀状
- 暑中見舞い
- お礼状
まとめ
デジタル化の流れや長引くコロナの影響の中で、紙のDMの価値が見直されています。
DMはダイレクトに相手へ届ける「手紙」であり、一対一のコミュニケーションを意識することで効果を発揮する販促手法です。
使えるシーンは幅広く、他の手法と組み合わせることでさらなる効果が期待できます。
すがの印刷では、DM販促の企画、制作・印刷はもちろん、発送についてもご相談を承ります。
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