少子高齢化が進み、求職者の意識も変化しつつある現在、旧来型の採用手法では自社に合う人材と出会うことが難しくなってきています。長期的に活躍できる人材を確保し育成していくことは、企業が事業を継続し発展していくために必要なこと。規模や知名度に左右されず、採用活動の質を高めていくために取り組むべき対策を紹介します。
求職者へのアプローチ方法を最適化
従来はハローワーク・求人誌・求人ポータルサイトなどに求人情報を出し、応募を待つ方法が一般的でしたが、近年はそれ以外の手法も数多く登場しています。「ダイレクトリクルーティング」等の新しい手法では、より多くの求職者を集めることよりも、より効率的に自社にフィットする人材を集めることが重視されており、企業自らが採用したい人物像にアプローチする「攻めの採用」が可能です。また、HRテック(人事・労務分野のテクノロジー)もどんどん進化していますので、採用ミスマッチの可能性を下げるために活用するのも一手です。
魅力的なインターンシップを実施
採用広報の解禁が3月に繰り下げられた2016年卒を境にインターンシップへの参加率は増加傾向にあり、2023年卒のインターンシップ参加率(大学3年生11月時点)は90.6%の高水準となりました。採用スケジュールが年々早期化する中で、インターンシップ期間(広報解禁前)にどれだけ学生にアピールできるかが重要になっています。
インターンシップを企画する際は、「インターンシップを通じて学生に何を伝えたいか」を明確にし、それに合った方法や内容を考えます。自社の魅力はどこにあるのか、事業内容なのか、社員なのか、社風なのか、それがより魅力的に伝わるような内容を企画します。また、学生がインターンシップ先を探す際に「内容の詳細が記載されていること」を重視する人が81.5%という調査結果もありますので、できる限り具体的な内容を発信することも重要なポイントです。
※インターンシップの募集は終了しています。
リクルートサイト(採用ホームページ)を作成する
企業ホームページは会社案内・事業紹介の面が強く、求職者向けの内容になっていないことがほとんどです。興味を持った求職者がウェブサイトで情報収集しようとしても、なかなか知りたい情報に到達できなかったり、情報が古いままだったりすると、それだけでイメージダウンとなりかねません。
リクルートサイトを作成し、採用に特化したコンテンツを用意しておくことで、求職者が求めている情報を過不足なく提供することができ、自社のことをより深く知ってもらうことができます。映像によって会社の雰囲気や入社後の姿をイメージしやすいという利点から、最近は動画を用いることが主流となっています。
また、求人検索エンジン(インディード等)に適応したサイトを構築することで、クローラーが自動的に募集要項などの情報を集約してくれるので、より求職者の目に留まりやすくなるというメリットがあります。
採用ツールの拡充
採用ツールと一口に言っても、目的やタイミングに応じて様々なものがあります。パンフレット等の説明資料のほかに、ノベルティや合同説明会のブース装飾なども含まれます。
中小企業では、知名度の低さやマンパワーの不足から、自社の魅力を十分に伝えきれていないこともあります。入社してほしい人物像を明確にし、その人に向けたメッセージを適切な方法で発信していくことが、結果的に採用コストを抑え、採用活動を効率化することにつながります。応募までのプロセスで興味を引くためだけでなく、内定後の不安解消や入社直後の離職防止も大事な目的のひとつなので、複数のツールを組み合わせて求職者とコミュニケーションをとり、理解度・満足度を高めて会社への愛着心を醸成していく必要があります。
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まとめ
採用活動の最終的な目標は、採用した人材が会社に定着し、長期的に活躍してくれることです。求人を取り巻く環境が変化していく中、自社に適したコミュニケーション手段を選んで情報を提供し、求職者のニーズに応えていくことが求められています。採用活動を成功させることは企業が存続する上で非常に重要なテーマ。様々な採用ツールを活用して会社への理解を深めてもらい、マッチング率の高い採用活動を進めていきましょう。
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